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木を植えた男

2013/06/04
「木を植えた男」はフランスの作家 ジャン・ジオノの短編小説です。

私は小説の方も読んだのですが、どちらかといえば心に残っているのは、フレデリック・バックが監督脚本した短編アニメ(DVDになっています)が心に残ります。
おそらく朗読とさし絵が五感や感情をゆさぶるからだと思います。
心の層が下から動くのです。

あらすじとしては、次に続くのはウィキペディアからの引用です。
ある男性の回想として描かれています。

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1913年6月、フランスのプロヴァンス地方の荒れ果てた高地をあてもなく旅していた若い「私」は、この荒野で一人暮らしをしている寡黙な初老の男に出会う。
近くには泉の枯れた廃墟があるだけで人里もないことから男の家に一晩泊めてもらうことになった「私」は、男がドングリを選別しているのに気付く。
手伝おうと進言した「私」だったが、男は自分の仕事だからと言って断る。

翌日、男がこの地で何をしているのか気になった「私」は、もう1日ここに滞在したいと言うと、
男は構わないという。
はじめは散歩と称して男の後をついて歩いていた「私」だったが、男から誘われて、
男と連れ立って荒れた丘へ登る。そして男は、前日選別していたドングリを植える。

男の名前がエルゼアール・ブフィエであること、年は55歳であること、かつては他所で農場を営んでいたこと、一人息子と妻を亡くしたこと、
特別にすることもないので、この荒れた土地を蘇らせようと思い立ったことなどを「私」は知る。
ここが誰の土地かは知らないが、3年前から種子を植え始め、10万個植えたナラの種子の多くは育たず、
動物のえさになったりもするが、1万本ほどは育つ見込みがあるという。
彼はナラ以外の植樹も計画していると話す。
ブフィエと「私」は、その翌日に別れた。

翌1914年から第一次世界大戦が始まり、従軍した「私」はブフィエを思い出すこともなかった。
5年後に戦争が終結し、僅かな復員手当てを貰った「私」は、
澄んだ空気を吸いたいという思いから再び1913年に訪れた荒野へ足を運ぶ。
ブフィエや彼の植樹活動のことを思い出しながら廃墟を過ぎ、
かつての荒野に近づいた「私」は、荒野が何かに覆われているのに気付く。

ブフィエは変わらず木を植え続けていた。
ブフィエは戦争のことなど全く気にせず木を植え続けていたという。

1920年以降、「私」は年に1度は必ずブフィエを訪ねるようになる。
ブフィエの計画は常に成功したわけではなく、1年がかりで植えたカエデが全滅するなど
悲劇に見舞われることもあったが、ブフィエは挫けることなくひとり木を植え続ける。

木々の復活はあまりにゆっくりとした変化だったため、周囲の人間はブフィエの活動に気づかない。
森林保護管ですら「自然に復活した森」だという。

その後も第二次世界大戦など様々な危機があったが、森は大きな打撃を受けることはなかった。
ブフィエはそれらも気にせず木を植え続け、いつしか森は広大な面積に成長していた。

森が再生したことでかつての廃墟にも水が戻り、新たな若い入植者も現れ、人々は生を謳歌し、
祭りを楽しみ、豊かに生活している。

しかし彼らはブフィエの存在も、ひとりの男が森を再生したことも知らない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

という話です。

荒れ野に木を植えていく それもなにか高らかに声高に理想をかかげるのでもなく、
ただただ植えていく。
なにがあってもくじけずに、木が育たなくても、それはそれとしてひきうけて、
まわりで何が起きてもそれにまどわされず、
木を植えること、それを地道に実直にやっていく話なわけです。

1+1=2にはけっしてならず、3歩進んで2歩さがることもあっても、
そして誰が気づかなくても、評価してくれなくても、
やりぬいていくしなやかな姿勢がそこにあります。

木はひとつのメタファだと思います。

はじめは自分のためにやっているのかもしれない。
それが結果的には利他的なものになっていって、多くの人に恩恵を与える。

ブフェはなにを考えて行動したのでしょう。
彼は、自分をそこに含み、もっと大きな視野にたった地平線で見えてくる、
遠くて近く、時間をこえていく 普遍的な生への礼讃のようなものを純朴な心でつかんだように思えてなりません。

私も純粋に、朴訥に 手を動かしてやっていきたいな~~~と思いました。



TT
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